劣等感とは何か?どうすれば感じなくなる?【劣等感がなくなる方法】

劣等感を<br>感じる人
劣等感を
感じる人

・他人と比べて劣等感を感じる

・ついつい見栄を張ってしまう

・自分に自信が持てない

そんな人の悩みに答えます。

こんにちは!ふみえもんです。
今回は加藤諦三先生の著書『劣等感がなくなる方法』をご紹介していきます。

人間は他人と比較してしまう生き物である。

レオン・フェスティンガー(アメリカの心理学者)

他人と自分を比較して落ち込んでしまうというのはあなただけではありません。
ほとんどの人が持っている感情の一つです。

そんな『劣等感』の正体についてご紹介していきましょう。

この記事を読むことで
  • 劣等感の正体がわかる
  • 劣等感が与える影響についてわかる
  • 劣等感をなくす方法がわかる

著者の紹介

本文に入る前に著者である『加藤諦三』先生についてご紹介したいと思います。

加藤諦三とは何者?

加藤諦三(かとう たいぞう)

  • 社会心理学者
  • 早稲田大学名誉教授
  • ニッポン放送のラジオ番組「テレフォン人生相談」のパーソナリティ

経歴を見るだけでも人間心理のスペシャリストであることがわかります。

劣等感の正体とは

劣等感が生まれる理由として大きく4つに分類されます。

  • 優越したいという劣等感
  • 所属感の欠如
  • 自己蔑視
  • 利己主義な非利己主義

それぞれを詳しく見ていきましょう。

優越したいという劣等感

「最近上司から仕事頼まれすぎて参っちゃうよ~」
「〇〇(有名人)って知ってる?私友達なんだよね」

なぜ人は自慢するのでしょうか。
普通に考えれば、誰かに相手にされたいからでしょう。

では友達が多く、人間関係に満足している人は全員自慢しないのでしょうか?

そんなことはありません。なぜならこの自慢を繰り返すことによって
自慢しなければ相手にされない
と思い込んでしまうからです。

ここで大切な考え方として
「行動は背後にある動機となった考え方を強化する」
というものがあります。

これはいわゆるスーパーマン願望というもので、
ただの人では関心を持ってもらえない」と思うあまり、栄光化した人間になろうとして
自分が完全であることを相手に示す、自分の価値証明でもあります。

例えば、ブランド品で身を包み、整形する人たちは外側を変えることで優越しようとします。
それゆえ、理想の顔・スタイルと現実のギャップに苦しみ、最善ではなく最高を目指しています。

ではなぜ人はスーパーマン願望を持ってしまうのでしょうか
それは、「あなただから愛される」経験がないからでしょう。

ありのままの自分を振舞うことで嫌われるのを恐れ、いつも人の顔色を窺い、周りに気を配って
生きてきた人は、幼少期に自分の考え・行動を否定されて育った経験があるのではないでしょうか?

自分という存在を肯定してくれる人が周りにいなかった結果、自分に自信が持てず、
優越することでのみ価値を証明しようとするのです。

まとめ
  • 優越したいのは自分に自信がない劣等感の表れ
  • 自分に自信がないのは「あなただから愛される」経験がないから
  • 行動は背後にある動機となった考え方を強化する

所属感の欠如

あるところに、女の子と両親の3人家族がいました。
両親はとても教育熱心で普段は厳しいものの、女の子が家事のお手伝いをしたときのみ目一杯褒めて、人の役に立つ大切さを教えていました。

この家庭で育った女の子はどのような性格になったでしょう?
ポイントは「お手伝いすることでのみ褒められた」という点です。

答えは「自分が受け入れてもらうには役に立たなければいけない」と思い込んでしまいました。
これは先ほどの「行動は背後にある動機となった考え方を強化する」に通じるところがあります。

このまま大人になるとどうなるか

簡潔に言うとダメ男製造機です。

自分を受け入れてもらおうと相手に迎合して尽くしているときだけ自分に自信が持てるが、
何もしていないと自信がなくなってくるので、どんなに受け入れられても相手に永遠に尽くす。

これは心理的な所属感がないことが理由で起こります。
過去に依存の対象(親・恋人)から拒絶を受けた人、または受けたと感じた人は、
だれにでも「いい人」であろうとします。

それは自分が孤立しないようにする防衛反応であると同時に、
受け入れられるための条件を自分自身にきつく縛り付けている行為でもあります。

まとめ
  • 依存対象・集団から拒絶されたと感じるとありのままの自分を認められなくなる
  • 相手に迎合して頑張っても、心理的な所属感は生まれない

自己蔑視

「どうせ私なんか・・・」

一番面倒な奴ですね。

なぜ人は自分を攻撃したがるのでしょうか?
理由は大きく2つあります。

1つ目が、自分が変わることを拒否している

人間は変化を嫌う生き物です。
太古の昔であれば変化は死に直結するので、人間のDNAがそうさせているのかもしれません。

ですが、何か壁にぶつかった時、選択肢として「成長」と「退行」が存在します。

成長は、辛いが解決できる。
退行は、楽だが解決できない。

この成長欲求と退行欲求の葛藤があるが故に自分自身を攻撃してしまうのです。

2つ目は、受身的攻撃性です。

これは、不快感情を使って相手の態度を変える行為とみなすことができます。

無意識では自分のことを「ダメ」とは思っていないが、相手からの同情や保護を求めることで、
相手の意識・態度を変えさせる、一種の「甘え」です。

こちらも「自分は変わらない」という点で同じですね

また、人間は自分に欠けていることが価値があると錯覚することがあります。

例えば、バスケのダンクシュートができないと、ダンクができることに
価値があると思い込んでしまいます。

そこで、「自分なんてダンクもできないし・・・」
なんて言われたらどう思います?

知らんがな!ってなりますよね
できないから何なの?死ぬの?って言いたくなりますよね

自己蔑視するときは、自分のできないことの価値を自分自身で大きくしてしまっているかもしれません。

まとめ
  • 自己蔑視は自分が変わることを拒否している
  • 自己蔑視によって相手の意識・態度を変えようとしている
  • 自分に欠けていることが価値があると錯覚してしまう

利己主義な非利己主義

利己主義とは「自己中心的、自分勝手」という意味です。
利己主義な非利己主義とは、言い換えれば、
他人のことを考えてるつもりでも、結局自分のことだけ考えてるよね」って感じです。

このような人は特徴として、愛情飢餓が強いです。

例えば、好きな子に振り向いてもらおうとプレゼントをいっぱい渡したけれど、
自分のことを好きになってもらえない、それなら復讐してやろう

といったストーカーを例に挙げましたが、承認欲求を原動力として相手に尽くすと、「自分の望むように自分を見てくれない」という思いが強くなり、人間関係すべてに絶望する人が多いです。

人間嫌いという人は、このような思考プロセスをたどっているかもしれません。

まとめ
  • 利己的動機で動く人は、愛情飢餓が強い
  • 承認欲求は身を亡ぼす

劣等感は何を生み出す?

ここまで「劣等感」の正体について紹介してきましたが、
これらが自分自身に、または他人にどう影響を与えるのか考えていきましょう。

外化

外化というのは
自分の中で起きていることを外で起きていると思うこと」です。

自分はあいつが嫌いだと思っているのに、
相手が自分に敵意を持っていると曲解してしまうことがあります。

これは自分で自分を傷つけているだけですね。

退行の満足

自分なんて・・・
と自己蔑視をすることによって

他人から同情される喜びや、大切にされる喜びを得ることができます。

私もですが、経験ある方は多いのではないでしょうか?

奴隷の喜び

所属感の欠如から、相手に尽くすことだけに存在意義を見出すことで
人を喜ばせる、気に入られて喜ぶことに全力を注ぐようになります。

これは裏を返せば拒絶されることへの恐怖であり、
利用されていることを認められていると勘違いしている状況でもあります。

愛される奴隷は尊敬されない

いつも人の目を気にして、上司にゴマをすっている人を尊敬できますか?

奴隷は鎮静剤のようなもので
必要なくなればすぐに捨てられます。

心の底に怒りを持つ

常に憎しみを持つようになります。

それはなぜか?

誰に対しても、嫌いな人にも好かれようとするからです。
相手に関心がないのに気遣ったり・心配したり
自分の意思で行動をしていないから憎しみが生まれます。

他人を非難

他人を非難する理由として2つあります。

1つ目は、自分の欲求不満から。

相手を自分のところまで引きずり下ろしたい。
自分を受け入れてもらいたい。

相手の優越性に反発する目的で非難しています。

2つ目は、自らの葛藤をスケープゴートとして責めているから。

例えば友人が副業を始めた時、
「今更やっても意味がない」
「そんなんで稼げるわけがない」
と非難する人の心情はどのようなものでしょうか

これは、変化を選んだ友人をうらやましく思うと同時に、
それを非難することで、自分は倫理的に許されている気持ちになっているだけです。

妬みを生み出す劣等感は個人的に一番情けなく思えます。

劣等感への対処法

ここからは「劣等感」への具体的な対処法をご紹介していきます。

事実をどう解釈するか

存在の妥当性を考えましょう。
まずはその事実を受け入れることが重要です。

もし他人と比べてしまうのならば、その差を受け入れましょう。
その差が何を生み出すかは考えたところで意味がありません。

また、外化をしないためにも
他人が自分を傷つけたのではなく、自分の劣等感が自分を傷つけた
という考えを持つようにしましょう。

孤独感を恥じない

所属感の欠如はなぜ起こるのか?
それは「孤独であることはいけない」という共通認識によるものです。

その考え自体は否定しませんが、先ほどと同様
「所属感がない」ということを意識し、認めることが大切です。

現実の自分でいる

弱点を隠さず、演技をしないようにしましょう。

嫌われることを恐れる人もいるかもしれませんが、そんな人にはこう言いたい
本心をさらして嫌われた経験ありますか?

あるのなら、自分は嫌な奴なんだと認め、受け入れましょう。

そうでないのなら心配をするだけ無意味です。
自分の性格に自信を持つためにも本性出していきましょう。

不満よりも不安を選ぶ

自分が成長するには不安は避けられません。

現状に対して不満を言うよりも
不安に立ち向かっていきましょう。

そうすれば、自然と劣等感は消えるはずです。

まとめ

いかがだったでしょうか

私自身も劣等感の塊でしたが、
この本を読んで劣等感の正体を知り、うまく対処できるようになった気がします。

皆さんも自分の心を対話して、どの劣等感が悪さをしているのか考えてみてください。この記事がそのきっかけになってくれたらうれしいです。

以上!ふみえもんでした!

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